8cmのピンヒール

月を見て綺麗だねと言ったけど あなたしか見えてなかった

22歳

22歳の時に考えていたこと。溜めたままになっていた下書きを、23歳もあと2ヶ月半で終わる今、公開してみたくなった。ちょうど1年ぐらいのラグがあるけど、あえて、このタイミングで公開してみる。

 

読んでいると、この時にしか書けなかったこと、この時にしか抱けなかった感情が確かにあるから、想いはできるだけ言葉にして残していきたいと思った。

 

ここ数年のわたしのテーマはずっと「大人になるということ」。大人になるのも悪くないけど、やっぱり少し寂しくも感じる。荒削りな過去の自分が教えてくれた、忘れてはいけない気持ちをここに。

 

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22歳って、絶妙な年齢だと思う。大人と子どもの狭間ってこういう時期のことをいうんだろう。まだまだ子どもでいたいけど、大人にならなきゃいけないし、見たくないものも少しずつ見え始める。今のこの感覚を忘れたくないなあ、社会人になっても忘れずにいられるのかなあ、と最近よく思う。

 

わたしの2018年上半期は、ほとんど大人との付き合いで埋められていた。インターンに行ったり、本選考を受けたり、OB訪問したり。わたしは結構本気で就活を頑張っていたので、ひたすら大人と話した半年間だった。
正直なところ、良くも悪くもいろいろな大人に会った気がしている。目の前の人の言葉をまっすぐに受け取れるほど純粋な子でいられればいいのだが、あいにく私はそうじゃないし、そうじゃないにもかかわらず純粋でいられないことを悲しんでるタイプの人間なので、いろいろなギャップに苦しむことになった。

相手が受け取る自分が自分の全て。それはもちろんその通りなのだけれど。キレイゴトで塗り固めて自分を演出するのも、思ってもいないことをペラペラと話して息をするように嘘を吐く大人にあいづちを打つのも、いつのまにか嫌になっていた。

就活終盤戦は、自分のやりたいことも、なりたい姿も何も分からなくて、ちょっとしたこだわりにすがっていた。納得いく答えを出すまではすごく時間がかかった。結局、わたしがもっと弱かった時からずっと見てくれていて、成長を見守ってくれて、面接でも最後まで素で話せた企業がわたしの内定先だ。ものすごく紆余曲折したけど、これでよかった。と、入社してみなければ本当のところはわからないけど、今はこう思えている。

 

そして、2018年下半期。就活も落ち着いて(結局12月末までどうするか悩んでたけど)、久しぶりに受けた授業は夏季集中講義。夏休みに4日授業に出るだけで2単位くれる、なんとも魅力的な講義である。

わたしは大学に友達が全然いないので、夏季集中講義もさくっと一人で受けた。グループワークもあったけど、自分が何回生かは最終日まで明かさなかった。ゼミにも後輩はいないし、サークルは3回生の秋にやめてしまったし、本当に久々の後輩との交流。就活で心が荒み切ったわたしからすれば、一番多かった2回生は特に本当にキラキラ輝いて見えた...。あれ、わたしもこんな感じの大学生だったのかな...。就活ってこわいなあ...。とか思っていたのがこの時期である。
その講義の3日後から新しくバイトを始めて、当たり前だけど同期も年下ばかりでわたしはそのキラキラにひたすら圧倒された。みんなほんとにかわいかった。

 

そうやっていろんな年代のひとたちと接する機会をもらって、自分の今までのことを振り返ることもよくあった。18歳と20歳はたいして変わらなかったけど、20歳と22歳は全然違うなあと思ったり。そんな風に、22歳と24歳も違うのかなあって未来に思いを馳せたりした。

人との付き合い方とか、距離感の保ち方とか、自分の見せ方とか、大人になるにつれてそういうことを少しずつ身に着けるようになったり、考える機会が増えたりするんだろう。そしてうまく立ち回れる人や面白みのある人が出世コースにのって、真面目な人は淘汰されていく。世の中がそんな風にできてるのかもしれないって、思いたくないなあ、気づきたくないなあ、なんて考えながらも、少しずつ計算して生きるようになり始めている。

そんな自分が悲しくなる反面、就活の荒波を潜り抜けて、わたしは良い意味で本当に大きく変わることが出来た。だからこそ、それをふまえた22歳の今、こんな風に感じるのかもしれないって思うこともあるのだ。就活については思うことがたくさんあるから、また別の機会にでも書きたい。

 

わたしは、あと1ヶ月で23歳を迎える。23歳のわたしは、どんな風に笑って、どんなことで泣いて生きているんだろう。平坦な毎日を送るよりは、少しぐらい感情に起伏がある方がいい。信頼できる友達はそばにいるのだろうか。仕事は頑張れているだろうか。

この先の未来のことは、正直全く想像がつかない。どんな気持ちを持って、どんな風に生きているのかもわからない。ただ、わたしはわたしで在れたらいいなあと思う。来年の今頃は、きっと東京で暮らしていて、新しい家に引っ越すぐらいの時期だ。初めて住む大都会東京。良くも悪くも、あの街にどれぐらい私は馴染めているのだろうか。

 

言ってしまえば、本当はこのまま何も変わりたくない。狭くて深くてぬるま湯みたいな人間関係にずっと浸かっていたい。見慣れた街で、大好きな人たちと過ごして、働きたい場所で働いて。でも、それじゃダメなのだ。今のままの自分じゃダメだってちゃんとわかってるから、わたしは大阪を離れることに決めた。

逃げずにきちんと一人で乗り越えなきゃいけないことが、まだまだたくさんある。

 

23歳は大人になって、もっともっと強くなりたい。そして東京の街で、胸を張って生きていたいと思う。